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Fenway Park
(フェンウェイ・パーク)

- ボストン・レッドソックス本拠地 -

訪問日 : 1999.8.13,15



所在 マサチューセッツ州 ボストン
開設 1912年
収容 33,871 人
広さ 左翼 94.5m, 左中 115.5m, 中堅 118.9m, 中深 128.0m, 右深 115.8m, 右翼 92.0m
フィールド 天然芝

チーム ボストン・レッドソックス
リーグ アメリカン・リーグ東地区



Getting there

ボストンで古さを誇っているのは野球場だけではない。[T]という愛称で Bostonianに親しまれている地下鉄もまた全米最古。

なかでもグリーンライン、ガタピシと音をたて、駅のないところで立ち止まりながら、走るというより車輪をころがしてゆく緑色の車体は、遊園地のトラムのようでもある。

フェンウェイ・パークへは、このグリーンライン Kenmore Square駅下車徒歩数分。

帰りもやはり[T]に乗って、と思ったのだが、狭い地下への入り口に人があふれているのを見て考えを変えた。エアコンがきいていない地下鉄構内を東京の通勤ラッシュを思わせる人込みにもまれてゆくよりも、時間もあることだしと、そのままダウンタウン方向へブラブラ歩いて行く。

そんなことを考えるのはひとりだけではないようで、人のながれにのっていくと、ほどなくボストン屈指のショッピングストリートと交錯する Massachusetts Avenueとぶつかる。ここから Newbury Street、Boylston Streetを散策し、歩きつかれたところで再びグリーンラインに乗った。


Getting ticket

いわゆる Pesky's Pole、Bleachersにもっとも近いライト側ファウルポールのあたりからグリーンモンスターを眺めてみる。その威容は、高額なボックスシートから見るよりもはるかに圧倒的。しかし、緑の怪物を間近で見下ろすことのできる吹きさらしの外野席とのあいだには、海よりも深い溝が横たわっていた。

今年からレッドソックスは自前のオンラインチケッティングシステムを構築したらしいのだが、これが海外からのリクエストに対応していない。もっとも、アクセスしたときにはすでにソールドアウトだったが...

というわけで、Yahoo で検索したボストン近辺のブローカーに片っ端から電話、ところがチケットをもっていたのは ”ニューイングランド最大” と自称するニューハンプシャーのブローカーだけだった。たしかに良い席ではあった。が、例によって1枚ずつのバラ売りはなし、1日目は $32.00席が2枚で $170.00、2日目は $35.00が同じく2枚で $250.00、 ホテルへの配送料もチャージされていて、計 $435.00也。これはタマらんというのが正直なところ。ダメもとで ”Bleachersはないの?” と聞いてみたが ”No”、う〜む、いたしかたなし。



  Date : August 13, 1999, 7:05PM
  Seat : Loge Box, 122-LL-1, $32.00
  Game : Red Sox 11, Mariners 6
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    Seattle  :  030 021 000  -   6   8  2
    Boston   :  103 020 41x  -  11  10  2
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  W: D.Lowe (3-2) 
  L: Fassero (4-14)
  HR: ARodriguez (29), Daubach (18)
  Time: 3:47    Attendance: 33,653


  Date : August 15, 1999, 1:05PM
  Seat : Field Box, 57-J-3, $35.00
  Game : Mariners 4, Red Sox 3
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    Seattle  :  010 101 010  -  4   8  0
    Boston   :  002 000 010  -  3   6  2
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  W: Meche (4-2)   SV:Mesa (25)
  L: Portugal (7-10)
  HR: ARodriguez (31)
  Time: 2:42    Attendance: 32,460

ノマー・ガルシアパーラに次いで大きな声援がおくられていたのはブライアン・ドーバック(現地アナウンスは、ドーバックと言うより”ダバ”と聞こえましたが)、新人王も狙おうかというこの遅れてきたニューカマーはグリーンモンスター越えの一発、その緑の怪物と Bleachersとが交錯するあたりへ見事なダイヴィングキャッチを披露したのはダレン・ルイス、Boston Globe紙のスポーツ面を連日にぎわせる、こうしたトレメンダスなプレーは文句のつけようもなく印象的。

しかし、ベースボールというのは、決してプレーヤーだけで作られるゲームではない。たとえば 8/15のゲームである。この日のMVPは、誰がなんと言おうと、バックネット脇で観戦していた、芝色ポロシャツのオジサンその人であった。

不当にもマスメディアからは完全に黙殺されたその奇跡的なプレーを目撃したのは、たんたんと営まれてきた試合も中盤をすぎた頃。ある打者のファウルチップがバックストップ後方に飛んでゆく。ネット裏上方にもネットがあり、ボールはその上をころがり落ちてくる。このとき、落ちてくるボールをキャッチしようと、ネット脇から身を乗り出す芝色のポロシャツが視界にはいってきたのである。

スタジアム中の視線がそそがれるなか、オジサン、のばした左手でガッチリとこのボールをキャッチ、観衆からはもちろん拍手の嵐だ。

さらにつづけて、同じようなファウルチップがまたもやバックネット上方へ。先ほどと同じポーズで身をのりだし、落ちてくるファウルボールをまちかまえる芝色ポロシャツ、スタジアムのすべてが固唾をのんで見守る緊張の数秒間、そして、アンビリーバブル! 見事なシングルハンドキャッチの再現! スタンディングオベーション!

このプレーをきっかけに、プレイヤー、アンパイヤー、スタッフ、そして3万をこえる観衆は一体となって、グラウンド上のプレーに集中しはじめた。数年後には消えゆく運命にあるオールドフレンドリーボールパークにながれる風が、このとき明らかに変わったことを感じた。



FENWAY PARK TOUR (Pictures)

OFFICIAL BOSTON RED SOX WEB SITE



Last Updated : October 3, 1999

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