新潟県南蒲原郡田上町の方言 (な〜ほ)

禁無断転載

方言

共通語

使用例または説明

なーして

どうして

「なーして きれーなったね」(どうして 嫌いになったのですか?) *保明生まれの酒井様

ながし

台所

現在の流しの意味もあるが、台所全体を指す

ながしあみ

さしあみ

川の流れの中に魚より少し狭い網目の網を張り魚を捕らえる漁法

ながっちり

いつまでも居座る人

「あの人が来たて いっつも ながっちりらっけ、またおーそなるね」(例の人が来ました、いつも居座る人なのでまた遅くなりますね)

ながまる

横になる

「なんぎなったろね ちっとながまれて」(疲れたでしょう 少し横になって下さい)

なぎ

天候の回復してくる様

なきべそ

泣き虫

泣き癖のある人。また、泣いている様も泣きべそをかいたと言う

なじ

どうです

「体なじらねー」(体調はどうですか?)

なじした

どうした

おめーさん なじしたね」(あなたは どうしましたか?)

なす

返す(金などを)

「はよ ぜんなせねー」(早く 金を返してください)

なぜる

なでる

なでるの訛ったもの

なっきりぼうちょう

菜切り包丁

菜切り包丁、主に野菜を切る長方形の包丁

なってぇ

あなた

「なってぇ のなめーってなんだね」(あなたの 名前は何と言う名前ですか?)

なつぼうず

オニシバリ

鬼縛り、ジンチヨウゲ科の落葉低木、樹皮が丈夫、夏に落葉するのでこの名がある、護摩堂山に生育、雌雄異株赤い実は有毒と言われている

なで

なだれ

屋根に降り積もった雪がなだれ状に落ちる様、山の雪崩

なでよけ、なで止め

なで避け

屋根に降り積もった雪がなだれ状に落ちるのを防ぐ棒状の屋根に付けるもの

なにくれー

どれくらい

「おめぇさんの せ なにくれー らね」(あなたの 背丈 は どれくらいですか)

なまらはんか

いいかげん、中途半端

「そんげ なまらはんかなこと 言うなて」(そんな いい加減な 事を言ってはいけません)

なむなむ

祈る言葉の幼児語

「なむ」はタミル語のmampuで信じる、熱望するなどの意味になるので、互いに関係がありそうに見える?。それとも南無阿弥陀仏の「なむ」か?。

なめー

名前

名前の鈍ったもの

なめくじら

なめくじ

標準語の方が「ら」を省略したものか?

なめらっこい

平滑な様

「この板よう削ったっけ なめらっこーなったねー」(この板良く削ったので 平滑になりましたね)

なんぎ

疲れた、くるしい

「この坂 急らっけ なんぎねー」(この坂は急なので 疲れますね)

なんでもねー

心配ない

「なじらて?」「何でもねーて」(具合どうですか?)(心配いりませんよ)

なんばん

唐辛子の実

唐辛子の実をなんばんと言う、粉にした唐辛子はそのままとうがらしと呼ぶ

にー

匂い

「この花 変な にーがしゅうて」(この花は 変な 匂いがするね)

にーかぐ

匂いを嗅ぐ

「にーけーでみーれて くっせーけー」(匂いを嗅いで見てください 臭いですよ)

にーがた

新潟

言葉だけでなく地名もこのようにイーと伸ばす、新津(にいつ)も「にーつ」となる

にーくげ

きりょうが良くない様

「どーしょば にーくげの子がうまれたて」(どうしましょう 顔立ちの悪い子供が生まれました)

にーけぇ

憎い

憎いの訛ったもの

にーげぇ

苦い

苦いの訛ったもの

にーた

煮た

煮たの訛ったもの

にぎりめし

おにぎり

こちらのお握りは太鼓型で三角のものはなかった、真中に梅干を入れ飯茶碗2杯分の量の飯を太鼓型に握り、海苔で巻いたもの、学校の遠足では全員がこれを持っていった、東京に出るまで、三角おにぎりはマンガでしか知らなかった

にしめ

煮物

煮物の中に新潟に局在する食べ物である丸麩を入れることが多い

にどいも

ジャガイモ

二度芋、年間に二度採れる芋の意味

になわ

荷縄

荷物を担ぐときに用いる縄

ぬいもん

縫い物

縫い物の訛り

ぬったくる

塗る

塗りたくるの意味

ぬったり

ヌルとした様

ヌタはnitatのアイヌ語か?

ぬらくら

ヌルヌルした様

傘の表面ヌルヌルしたナメコを大型にしたような茸、ずらくらとも言う

ぬるまっこい

ぬるい

「風呂 ぬるまっこい けぇ もっと 火 くべれて」(風呂 が ぬるいのでもっと 火を たきなさい)

ねー

無い

「へー 酒 ねーなったて」(もう お酒が なくなりました)

ねーなった

無くなった

無くなったの訛り

ねぐせぇ

飯などの腐った匂い

食べ物が劣化したときに使用する、「このまんま ねぐさぇて」(このご飯 腐った匂いがします)

ねこのみみ

ユキノシタ

形状からきている

ねじくんだ

先が少しだけ見えるさま

「このぼぼ へー 歯がねじくんだて」(この赤ん坊 もう 歯が 少し生えてきました)

ねそけた

寝坊した様

根損じたの鈍り?

ねっちゃくっちゃ

粘性でぐにゃぐにゃする様

グニャグニャよりも粘性のあるものを練った状態

ねっぱこっぱ

粘性がある様

ねっちゃくっちゃよりも粘性のある様

ねっばる

ねばる

「この 納豆 よー ねっぱるねー」(この 納豆は 良く ねばりますね)

ねつべぇ

けち、節約家

けちの意味が大きく、良い意味には使われなかった

ねなしぐさ

根無し葛

ヒルガオ科の蔓性寄生植物、蔓の搾り汁はイボの薬

ねね

あねとも言う

ねぶってぇ

眠い

「おーそねたっけ ねぶってぇて」(遅く寝たので 眠いです)

ねま

寝室

寝間

ねら

お前達

「ねら また せいか 盗んだな」(お前達 また 西瓜を盗んだな)、主に下層の人に向かって使う言葉、単数は「んな」

ねんぼう

「あっぱ」とも言うがこちらはどちらかと言えば固い方を指す

のう

綯う

なう(綯う)の訛り。縄を綯うなどのように、よりを掛けながら強固に束ねていく様

のー

ない

「ぜん のーなった」(お金が なくなった)

のーなった

死亡した、無くなった

無くなったの訛ったもの、ものだけでなく人が亡くなった時も使う

のすっと

盗人

ぬすとの訛り

のったくる

はう

這って動く様

のっぺ

祝い料理の一つ

里芋、こんにゃく、油揚げ、つぶし豆、人参などを短冊状に切ったものを醤油味の少な目の汁で煮たもの、くず粉でとろみをつけるが、里芋だけでとろみを出す場合もある。

のっぺり

平らな様

「この辺はのっぺりした顔の人が多いね」(この辺りは平たい顔をした人が多いですね)

のめしこき

怠け者

「のめしこきの正月働き」(怠け者は正月働く)

のらおえ

野生の(自然に生えた)植物

「この柿の木のらおえらっけ何がなるかわからねぇてぇ」(この柿の木は自然に生えたものなのでどんな柿が成るかわかりません)

のんのさま

仏様の幼児語

アイヌ語のnonno(良いもの)と同じなのは偶然か?

のんびり

野蒜

のびるの訛ったもの

はえー

速い

速いの訛ったもの

ばか

やぶしらみ

この草の生えている場所を通ると、この実が衣類にくっつく

はかがいい、はかどる

能率の良い様

「おめーさんに てつどうてもろたっけ はかがいったて」(貴方に 手伝って貰ったので 能率が上がりました)

ばかげに

たいへんに

「おめぇさん とこの 嫁 ばかげにいとしげらったね」(お宅の 嫁は 大変に美しかったですね)

はかばかしい

病気などの経過

「あんまり はかばかしねーて」(あまり 具合が良くありません)

はかり

重量計

秤、天秤式の斤量や巻きばね式の重量計などすべてを指す

はかりがいい

余計に入っている

「この袋 計りがいいね」(この袋は 余計に入っていますね)

はくしょん

くしゃみ

はくしょんをする(くしゃみをする)「はくしょんしそげら」(くしゃみしそうだ)

ばくろう

馬を売り買いする人

博労、または馬喰と呼び馬を売ったり買ったりする人

はこまくら

客用の枕

跳び箱状桐製小箱の上に小型の枕を付けたもの

ばさ、ばば、ばばさ、ばさま、おばさ

お婆さん

婆娑からくる。相手によつて微妙に呼び方が異なる

はざぎ

稲架木

刈り取った稲を干して乾燥する設備の支柱、はんの木(棒の木、カバノキ科ハシノキ属の落葉高木)を用いる

はじかむ

かじかむ

かじかむの訛り

はじけぐり

おせっかい

「おめぇとこの嫁はじけぐりらね」(あなたのお嫁さんはおせっかいですね)

はじけこき

余計なことをする人

「はじけこきらね、あっちえ行って」(邪魔する人ですね、あっちへ行きなさい)

はじける

余計なことをする

「一人でやるっけ はじけねーてくれて」(一人でやるので 邪魔をしないで下さい)

はしっこ

端、隅

「じゃまらっけ はしっこ いげて」(邪魔ですから 端に 行ってください)

はしらぐ

浮かれて騒ぐ

母は良く使ったが自分の代ではあまり使わなかった

はしらぐ

乾燥する

「はしらいでいるっけ 火事 なると 大事 なるね」(乾燥しているので 火事になると 大変ですね)

はす

少しずれた

合わせようとしたものがずれて合わなくなった様

はすね

レンコン

蓮根

はすのみ

蓮の実

じょうご状の花軸の中にたくさんできるピーナツ大の緑色の実、少し青臭いが美味しい

はたく

叩く

「あの せんせ はたくっけ おっかねぇて」(あの先生は 叩くの で怖いですよ)

はたご

旅館

旅篭、昭和生まれはあまり使わない、本来は携帯用馬の餌入れ物のようだがなぜ旅館か?

はたや

機織する家

機屋、反物の生地を織る家

はちうお

ごんずい?

海に生息するごんずいに良く似た刺のある魚、さいかち川の上流に生息

ぱちんこ

ゴム鉄砲

Y字形の枝にゴムを付けたもの、雀くらいの鳥なら落とせる

ばっか

ばかり

「そっちばっか見るなて」(そっちばかり見てはいけません)

はっけおき

易者

八卦をする人の意味

はっこい

冷たい

「手はっこいねっか はよあっためねーと 霜焼けなるって」(手が冷たいですね 早く暖めないと 霜焼けになりますよ)

ぱっち

メンコ

相手に裏返されたら負けの遊び、主に武士の絵が描いてあった

ぱっちん

ねずみとり

螺旋ばねを使ったねずみ取り器、動作した時の音からくる

ぱっちん

スキーの止め具

スキーに靴を止める止め具、閉めたときの音から来る

はつめ

器用な(人)

「おめーさんはつめらねー」(貴方は器用ですねー)

ばば、ばさ、ばさま

祖母

ここでは、家や身分で微妙に相手の名前を使い分ける

はばける

喉が詰った様

「餅くてはばけたて」(餅を食べて喉に詰らせました)

ばばたけ

茸の名、正式名不祥

容易に採れる茸、味噌汁や漬け茸にする

はまなす

小型の丸茄子

一般に呼ばれる浜茄子(バラ科の落葉低木)とは異なり、丸い小型の茄子、白と赤色のものがありお盆の飾りに用い食用とはしない

ばやかす

化かす

「じじが 狐にばやかされて 肥え桶にへぇったってね」(お爺さんが狐に化かされて肥え桶に入ったそうです)

はやりうた

流行歌

昭和20年代まで普通に使われていた。

はよ

はや

関東ではウグイと言う、さいかち川に多く生息した

はらがせぇた

空腹の様

「朝飯 くーてこねぇけぇ はらすぇたて」(朝ご飯を 食べてこなかったので 空腹です)

はらくっちぇ

腹いっぱい

「まんまいっぺー食うて腹くっちぇなったて」(ごはんを沢山食べたので腹一杯になりました)

ばらんきょ

すもも

李、中国原産の果樹

はりいた

張り板

板に布を貼り、皺を伸ばす時に使うための板

はりのり

貼り糊

布に付けて張り板に貼り皺を伸ばす時に使う糊、海草のホンダワラを煮て作る、糊の成分はアルギン酸ナトリウムか?

はりぱん

メンコに台紙を張ったもの

「ばっち」(メンコ)をさらに大きい台紙に張り大きくしたもの。

ばれる

背負われる

ぶうの受け身形

はろー

払う

「ぜん が ねーて はろんねて」(お金がなくて 払えません)

ばんがた

「晩方 なったら こいて 夕飯 ごっつぉ しゅうけぇ」(夜になったら 来て下さい 夕飯を ご馳走しますよ)

はんぎり

たらい

磐切り、丸い木製の容器、主に洗濯用のたらいに用いる

ばんげ

朝はあさげと言う

はんこ

印鑑

ここでは印鑑とは言わない

はんでえ

食卓

飯台の鈍ったもの

ばんでー

番台

番台、風呂札をチェックするための人のいる場所

はんど

石で造った水溜め?

石で造った水溜め

ばんど

ベルト

ベルトとは呼ばずバンドと呼び縄で作ったものは縄バンドと言った

ばんどり

背負うときの背中当て

藁で編んだ(布などで補強したり装飾をする場合もある)背中あて、背中に硬いものが当たらず、荷縄もずれない

ばんどり

むささび

夜行性から来るのか?、昭和28年夏の日中、護摩堂山の頂上から下方へ100m余りの見事な滑空を見たことがある

ひー

「さーめっけ はよ ひー くべれて」(寒いから 早く 火を 燃しなさい)

ひーふきだけ

火吹き竹

火をおこす時に使用する貫通した竹

ひーれ

広い

広いの鈍ったもの

ひかげとんぼ

不詳

羽の両端が黒色、日陰を好む。方言ではないがオニヤンマ、ギンヤンマ、シオカラ、イトトンボなどがいる

びくびく

緊張している様

怖さや恥ずかしさなどで極度に緊張している様

ひざかぶ

膝小僧

膝株の意味か?

ひしゃかけ

つげの木

柄杓掛けの鈍ったものか?櫛の良材は知られているが、茶の湯用のこの道具も作ったのか?

ひだりこき

左利き

左を使う人の意味からきた

ひだりまき

頭の少しおかしい人

つむじが逆向きの人、つむじ曲がり

びちゃる

棄てる

ごみ捨て場は「がすびちゃり」になる、「がす」は(ごみ)の意味

ぴっぴ

交通整理で吹いているようなピーと音を出す笛

ひなくっせ

きな臭い

こげ臭いの意味

ひびくれ

火傷でできた水疱

火膨れの意味

ひやかす、ふやかす

水に付けておく

大豆などを水に浸けて柔らかくする様を言う、ふやかすとも言う

ひょこっと

突然に

「そんげ ひょこんと出たら たまげるねっか」(そんなに 突然に 出たら びっくりしますよ)

ひるねあがり

昼寝上がり

午睡するために仕事を一時的に切り上げること

ひるめぇ

午前

昼前の意味

ひろー

拾う

「ぜん ひろーたて」(お金拾いました)

ひろろ

箕などを作る野草

藁の代用にできる野草、藁より軽い箕ができる

びんのじょ

かわにな

淡水に住むカワニナ科の巻貝、黒色で2〜3cmの細長い巻貝

びんびら

竹製の熊手

落ち葉などをかき集める竹製の熊で状道具

ここの麩は丸麩を指す。グルテンを棒に巻いて焼き、これを切ってドーナツ状の同心円形にする。最近は車麩とも呼ばれている。他県では珍しい。隣接地白根市の特産

ぶう

背負う

「この子ぶてくれてー」(この子供を背負ってください)

ふーれえ

古い

古いが訛ったもの

ふえちく

熊笹の筍

笛竹から来たものか?、大人の指大の筍で味噌汁の具にする、歯ざわりが良く美味しい

ふかぐつ

藁で編んだ靴

藁で長靴状に編んで作る、最初は暖かいが時間が経過すると中まで濡れてくる

ふかしがま

蒸し鍋

蒸かし釜、茶碗蒸やご飯を蒸す蒸し鍋を蒸かし釜と言う

ふかす

蒸す(むす)

せいろでもち米を蒸すときも「ふかす」と言う、しかし茶碗蒸しはそのままで、茶碗ふかしとは言わない

ふきのこ

おがくず

ふきは挽くの訛り、鋸で木を切る意味

ふくげっちぇ

ひき蛙

最も大型の蛙、屋敷に棲み付くと福があると言われていた、郷里では柿の木の根株にいつも棲み着いていた。(ひき)から「ふく」への転化らしい」

ふくらしこ

重曹

脹らし粉または重曹、化学名は炭酸水素ナトリウム、現在のベーキング・バウダーには酒石酸も混ざっている

ふしゃく

柄杓

柄杓の鈍ったものか

ふしん

工事

「今、だぇーどこ普請してるて」(今、台所を工事しているところです)

ふたつたまご

卵黄の二つある卵

一つの卵の中に黄身が二つ入っている卵、普通の卵より殻が少し長い。

ぶち

斑点

「ほら、ぶちの犬がきたて」(ほら、斑点のある犬がきましたよ)

ぶちゃる

棄てる

「これ腐ったみてーらね ぶちゃろーて」(これ腐ったようですね 捨てましょう)

ふったくる

奪う

「スリに財布ふったくられたて」(スリに財布を奪われました)

ふっつく

くっ付く

くっつくの訛り?

ぶっつける

ぶつける

ぶつけるの訛り

ふってー

太い

「ふってーあおろち見たてー」(太い青大将を見ました)

ふっとつ

いっぱい

「おめぇさん茸 ふっとつ採ったね」(あなたは茸を 沢山採りましたね)

ふっとつ

一つ

「これ ふっとつ こうて」(これを 一つ 買います)

ふっぱる

引っ張る

「その 紐の 端っこ を ふっぱれて」(その 紐の 端を 引っ張りなさい)

ぶて

背負って

「このぼぼ ぶて くれて」(この赤ん坊を 背負って ください)

ふてー

ひたいの訛ったもの、ふてーつらとも言う

ぶと

ぶよ

吸血性の害虫、平野よりも山に多く生息する

ぶぶ

水の幼児語

幼児語で風呂も「ぶぶ」と言うので本来はお湯の意味か?

ふるさがり

お古

中古の意味

ふるしぇ

古い

新しいの「しい」と同じ意味か?

ふるしき

風呂敷

風呂敷の訛ったもの

ぶわ

魚の幼児語

主に生きている魚を指すようだ、食べる時は「とと」と言う

ふんがふんが

幼児の不機嫌な様

幼児がむずかったとき「何ふんがふんがしてるね」(何をむずかつているのですか?)のように用いる

ふんずける

踏みつける

踏みつける

ふんど

分銅

時計や秤の分銅の訛り

ふんなげる

投げる

投げるを強くしたもの

ぶんぷくちゃがま

福寿草の芽?

雪解けのころに生える茶色でふっくらとした植物の芽、何かは不明

ぶんぶん

カナブン

コガネ虫科の昆虫、電灯に迷って来る

ヘー

「くっせねー おめぇさんへーこいたろね」(臭いですね 貴方は屁をしたでしょう)

へー

早くも、もう

「あんげ とーけぇがんね へーきたかね」(あんなに 遠いのに もう来ましたか?)

へーがき

塀垣の意味か?、垣根もへーがきと言った

へーりぐち

玄関

入り口の鈍ったもの、戸の口とも言う

へぇる

入る

「はよ へぇれて」(早く 入って ください)

へっこきむし

三井寺ゴミムシ

俗にへひり虫と言われているもの、体長さ約1.5cmいじめると臭気を放つ

へっこむ

凹む

「あきやー キューピーさん へっこんだてー」(あれー キユーピーさんが 凹んでしまいました)

へっちゃくちゃもねぇ

他愛もない

「また祭りで へっちゃくちやもねぇ がん こうて ぜんねぇしたね」(またお祭りで他愛もないものを買ってお金をなくしましたね)

べっちょ

性交

動詞のみで名詞としては用いない

べと

主に田土のような汚れやすい土を指す

へびぜんまい

こごみ、クサソテツ

食べられない食物の頭に「ヘビ」をつける例が多い。最近は若芽を山菜として食用にする。

へびのきん

蛇の脱皮した皮の部分

蛇の売、蛇は6月頃になると脱皮し、家の物置などにもアオダイショウ脱皮した皮(売、きん)があった

べべ

着物の幼児語

和服を指し、洋服はべべとは言わない

へり

ふち、周辺

畳のへりだけでなく周辺や隅などの意味も持つ

へろ

かつては田んぼにたくさん生息し田仕事の邪魔をした吸血性の虫

べんじょこうろぎ

カマドウマ

バッタ目カマドウマ科の昆虫、便所のような湿気の多く暗い場所に生息する

べんじょばち

足長蜂に似た蜂?

足長蜂と良く似ているがもう少し細長い、汲み取り式トイレ付近に多い刺さない蜂(アブかも知れない)

へんじんこき

変人

変人な人の意味

ほうがら

泳法の一つ

あお向けになって、手足を止めたまま浮く泳法

ほうして

そうして

「ほうして こしょういね」(このようにして 作るのですよ)

ほうずる

這う

這いずるの訛ったものか?

ほうれんやっ

じゃんけんぼん

ぐー・チョキ・パーではなく、石(いし)・風呂敷(ふろしき)・鋏(はさみ)になる

ぽかぽか

光が点滅する様

「蛍光灯がふーるなってぽかぽかするてー」(蛍光灯が古くなったので点滅するようになりました)

ほげる

掘る、広げる

「この穴もっと ほげてくれて」(この穴をもっと 広げてください)

ほごす

ほぐす

ほぐすの訛ったもの、「この毛糸 うんだかったっけ ほごせて」(この毛糸 もつれたので解いてください)

ぼこぼこ

蟻地獄

ウスバカゲロウの幼虫、神社の縁の下などに多い、擂り鉢状の穴の下部に潜む

ほじくる

ほじる、掻く、掘る

「おれの耳ほじくつてくれてー」(私の耳を掻いてください)

ほしこ

煮干

干子、片口いわしを干したもののようだが東京のものよりも大きくて硬い

ぽつ

小さい点の意味

ぼっこしだいく

全く腕の立たない大工

不器用で何も作り物ができない様もこのように呼ぶ

ぼっこす

壊す

「あきゃー茶碗落として ぼっこしたて」(あれー茶碗落として 壊してしまいました)

ぼっこれる

壊れる

「この自動車 ぼっこれて ずーらんねなったて」(この自動車が 壊れて動かなくなってしまいました)

ぼったくる

追う

「泥棒 ぼったくったれも つかめーられなかったて」(泥棒を 追いかけたが 捕まえられなかったです)

ほっぺた

頬の片方(ぺた)の意味か?

ぽっぽする

体がほてる

「甘酒のんだっけ からだが ぽっぽするて」(甘酒をのんだので 体がほてります)

ぼて

竹であんだ籠

取っ手のついた携帯用の竹で編んだ籠、作物の収穫や茸採りなどに使う

ぼてぼて

太った

「まぇにち 食って 寝てたら 体がぼてぼてしたて」(毎日 食って 寝てたら 体が太って しまいました)

ほとけさま

仏壇

神棚は神様になる

ほとけばな

百日草

仏花、仏壇にあげる花から来ている

ぽぽ

赤ん坊、人形

紙ぼぼと言う神事に使う紙でで作った人形もあった。アイヌ語の(pon)小さいと関係があるのか?

ほや

ランプのガラス状覆い

かつては雪で停電があったので照明用石油ランプは必需品だった、ホヤはボーリングのビンのような形をしている

ほら

それ

「ほら 見れて 空が 真っ赤らて」(それ 見てください 空が 赤いですよ)

ほんがほんが

穀類がふかふかになった様

大豆などを水に浸け過ぎ水を沢山吸い過ぎた結果、大豆がふかふかになってしまった様

ほんき

本当

「おれが好きらって ほんき らかね」(私が好きだと言うの 本当 ですか)

ぼんくら

馬鹿、知能の低い様

「あそこの おじ ぼんくら らってね」(あそこの 次男は 出来が悪いそうです)

ぼんこ

まるくて小さいもの

小さい玉や赤ん坊の意味、アイヌ語の(pon)小さいと関係があるのか?

ぼんさま

坊さん

坊さんの訛ったもの、尊敬していない呼び方は坊主

ほんぞ

出、先祖

「わーとこのほんぞは 川の下の平七 らってね」(私の家の出は 川の下の 平七 だそうです)

ほんだこて

そうですね

「おめぇさん あの人好きらぁ」「ほんだこて」(貴方は あの人を好きでしょう)(そうですよ)

ぼんつく

頭の良くない様、馬鹿

「このぼんつく また 成績 ビリ らねっか」(この馬鹿 また 成績が最下位だね)

ほんね

本当に

「ほんね いとしげ の人らね」(本当に 美しい 人ですね)


更新日2007/9/14

作成 長谷川 彰

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