新潟県南蒲原郡田上町の方言 (あ〜お)

禁無断転載

方言

共通語

使用例または説明

あーでもねーこーでもねー

つべこべ

「あーでもねーこうでもねーと言うもんでねーて」(つべこべ言ってはいけません)

あいすくりん

アイスクリーム

かつては、シャ−ペット状の氷に甘味を付けた簡単なものが多かった

あぇ

はい、OK

目上の人からの命令や呼びかけに答える言葉

あぇまち

怪我

「自動車に かれて あぇまちしたて」(車に轢かれて 怪我をしました)

あおろし

青大将(蛇)

ここでは最も大型の蛇、水辺に多いが鼠を狙うのか家の中にも頻繁に入ってきた

あかあか

広々とした

「真っ直ぐ行くと急にあかあかした場所に出るれ」(真っ直ぐ行くと急に広々とした場所に出ますよ)

あかがね

赤金、銅の赤色からきた

あかし

灯明

「仏様にあかしをあげてくんなせ」(仏壇に灯明をつけてください)

あかめ

あかんべえ

赤目の意味か?相手の言い分に対して拒絶するときに使う

あがる

終える(仕事など)

「疲れたろね あがってくんなせぇ」(疲れたでしょう仕事を終わってください)

あぎ

銛のカギ状の返し

ここで呼ぶヤス(小型の銛)の返し(刺さったら抜けないようになっている)を言う

あきゃー

キャーなどの感嘆詞

「あきゃー、こんげたーけーかね」(キャー、こんなに高いんですか)

あぎる

盗む

がめると同じ意味(がめるは疎開の生徒が持ってきた言葉?)

あく、あくべぇ

「雪の上にあく撒くと早く雪が早く解けるってね」(雪の上に灰を撒くと雪が早く解けるそうです)

あくと

かかと

かかとが訛った?

あくならし

灰ならし

囲炉裏の灰を平らに整える道具、先は細かい三角形の切り込みの列があって模様が付く

あぐらしい

うるさい

「屋根裏で鼠が あたけて あぐらしぇて」(屋根裏で鼠が あばれて うるさいです)

あさがら

麻の茎

麻の皮を剥いだ茎の部分、乾燥すると非常に軽くなり、投げると遠くまで飛んだ

あさげ

早朝

「あさげなったら生まれるこてね」(朝になったら生まれるでしょう)

あさづき

あさつき

浅葱、ゆり科の多年草、主に、味噌をつけて生で食べる、野生でいくらでも採れた

あさっぱら

朝早くから

「あさっぱらから何してるね」(朝早くから何をしていますか?)

あさねこき

朝寝坊する人

「おめぇさんあさねこきらて」(あなたは寝坊癖のある人ですね)

あしいれ

足入れ

婚姻前に嫁が試しに嫁いでくる、落第すると実家に帰される。隣の菅沢の風習だった。良寛(妻帯していないとする説は事実と異なる)の妻も実家に帰されたが足入れではなさそうである。

あしだ

足駄

二枚の歯を入れた下駄、歯は減ったら入れ替えることが出来る、高下駄とも呼び雨の時に履いた

あずき

お手玉

中に入れたものが小豆だったことから来る

あずき

水疱瘡

幼児がかかる流行性の病気、あずきのような斑点ができる

あずきがゆ

アズキで作った粥

太子講の日(聖徳太子の没日、旧暦1月21日)に食べる小豆で作った粥

あぜまめ

枝豆

かつてはあぜ(畦)に作ったのでこの名がある

あたける

さわぐ

「そんげあたけるなね」(そんなに騒がないでね)

あたる

温まろうとする様

「火にあたる」(火に温まる)、「炬燵にあたる」(炬燵に温まる)とした使い方をする

あたんずき

苔桃の一種(不詳)

落葉低木、果実として酸味のある黒紫色の小球を多くつける

あつける

持たせる

「弁当あつけたて」(弁当を持たせました)

あった

ありましたか

「ぜん、あったけー」(お金、ありましたか?)

あったけぇ

暖かい

「この炬燵あったけぇねー」(この炬燵温かいですね)注;「あったけねーね」と言うと暖かくないになる

あったらこと

大変なこと

「どうしょば あったらことしたね 」(どうしましょう 大変なことをしましたね) 田上の細井廣行様より

あっちべた

向こうがわ

「邪魔らっけ あっちべた いげて」(邪魔なので 向こう側 へ 行きなさい)

あっちょ

暑く

「この風呂あっちょてへーらんねてー」(この風呂は熱くて入ることができません)

あっつぇ

暑い

「今日はあっつぇねー」(今日は暑いですね)

あっつぇ

厚い

「この本はあっつぇねー」(この本は厚いですね)

あっぱ

「あきゃー、あっぱ踏んずけたて」(あれー、糞を踏んでしまったよ)

あっぱらげる

押し広げる

「きもん あっぱらげて だらしねぇね」(着物 の前を 押し広げて だらしがないですね)

あつべー

暑い灰

まだ火のついた炭の残っている灰、不始末で火事の元になることが多かった

あっぽんぐち

大口

「あっぽんぐちあけて ばか みてぇらねぇ」(大口 開いて 馬鹿に見えますよ)

あてずっぽう

いい加減な推測

「そんげこと言うても、あてづっぽみてぇらね」(そんなことを言っても、いいかげんのようですね)

あてんこ

よだれかけ

赤子や地蔵さんのあごにかけるもの

あととり

相続人

跡取りの意味

あねさ

娘、若い女性

「あそこのあねさ、ばかいとしげらね」(あそこの娘さんは、すごい美人ですね)

あねさとんぼ

赤とんぼ

アキアカネを指し、派手で美しいことからきている?姉さは若い女性を意味する

あのてら

庵の平ら

地名、庵の平らの訛ったものと母から聞いている、あてら(左沢)の訛ったものなら興味は尽きないのだが?

あぶらげ

油揚げ

あぶらあげから あげ の「あ」が省略された

あぶる

焼く

焙るから来たのか?、「魚をあぶる」(魚を焼く)

あまごい、あまげぇ

甘い

「このアンコ甘ごいね,」(このアンコは甘いですね)

あまされる

邪魔になるほどじゃれる

「あんま あまされんなて,」(あんまり じゃれてはいけません) 田上の細井行廣様より

あまんぎゃく

アマガエル

「あまんぎゃくが鳴いたっけ、けーろて」(アマガエルが鳴いたので、帰りましょう);注 鳴くと雨が降る言われている

あまんべろ

巨大な蛭(名前不明)

「あまんべろがふっつくと雨が降るまで取れねってね」(雨蛭が付くと雨が降るまで取れないそうだよ)

あめー

甘い

甘いの訛ったもの

あめくれる

負けてやる

「相撲負けたれもほんとはあめくれたてー」(相撲負けましたが本当は負けてやったんです)

あめる

はげる、つるつるする

「あそこの坂、雪であめてて転んだて」(あそこの坂は、雪でつるつるしているので転んでしまったよ)、雪は踏み固めたところを生ゴムなどで強くこすると飴色になって良く滑るようになる。はげ頭はあめ頭と言う、「あめる」は飴の「飴める」から来たものらしい

あらまらー

アブの幼虫

田の中に住み、刺されると非常に痛い、アブの幼虫と聞いているが真実は不明(少し大きすぎる)

ありご

蟻子の意味か?

ありったけ

全部

「この桃ありったけくれて」(この桃全部ください)

ありとこしょうぶ

すべてを注ぎこむ様

「いち 行ったら ばかやーせて ありとこ勝負でいっぺこうてきたて」(市場に行ったらとても安かったので有り金たたいて沢山買ってきました)

あんげ

あんなに、あのような

「おめぇさん あんこふいて なにしてるね」(貴方は 天井を向いて 何をしているのですか?) 田上の細井行廣様より

あんこふく

天井を向く

「あんげおっきぃ腹してまら仕事しているってね」(あんなに大きい腹をしてまだ働いているそうだ)

あんじょさま

尼さん

尼女様の意味?、尼寺そのものも指す時もある

あんにゃ

「おめぇさんのあんにゃは、はつめらの」(あなたの長男は器用ですね)

あんにゃさ

あんにゃより少し丁寧な意味になる

あんね

長女、若い女性

「あそこのあんねまら嫁にいかねーってね」(あそこの長女はまだ嫁いでいないそうですね)

あんべー

様子、加減

「あんべーがいい」(具合がいい)「蟹あんべー」(蟹のような良い塩加減)

あんべーがいい

丁度良い、健康だ

「ここのとこあんべーがいいね」(最近は健康です)

あんべーわーれ

病気になる

「おめぇさん、あんべーわーれぃって本気らかね」(あなたは、病気なのは本当でしょうかでしょうか)

あんまいかったぃねー

ありがとうございました

大変良かったの意味

いいれー

良いですよ

良いの訛ったもの

いぇもち

分家

「あそこのおじはいぇもちに出したってね」(あそこの次男は分家になったそうだ)

いか

昔は「いか」が本当、「たこ」は関東地方の方言だった。田上では「たこ」は8本の足がついて蛸の型をした幼児用凧を指す

いかいと

凧糸

丈夫な太い糸を「いか糸」と呼んだ

いかけや

鋳物屋

鍋や釜、鉄瓶などの孔を塞いでくれる場所

いかった

良かった

良かったの訛ったもの

いがらっぽい

えぐい

「この筍いがらっぽいね」(この筍えぐいね)注;柿の渋さとは異なる

いきあたりばったり

いいかげん、てきとうに

「道がようわからねぇれも、いきあたりばったり行くて」(道が良くわからないが適当に行きますますよ)

いきついた

元気が出た

「水飲んだら、やっといきついたて」(水をのんだら、やっと元気がでましたよ)

いきれる

湿度が高い、蒸す

「今日はいきれるね」(今日は湿度が高いですね)

いぐ

行く

行くの訛ったもの(行こう)は「いごう」になる

いくら

鮭の卵

方言では鮭、鱒の卵ほぐしていないものもイクラと呼び、原語のロシア語икраにより近い意味を持ち、アクセントも似ている

いさけー

喧嘩

「あそこの兄弟、いっつも いさけーしてるってね」(あそこの兄弟は、いつも 喧嘩をしているそうですね

いしっころ

石ころ

石ころの訛り

いしゃげっち

薄茶色で斑点のある蛙

「このいしゃげっちこーれるってね」(この医者蛙は食べられるそうですよ)。アカガエルか?

いしわたり

水切り

石渡り、平たい石を水面に対して鋭角で投げ、水面で何回もジャンプさせる遊び

いたむ

腐る

「この豆腐 いたんだっけ 売らんねぇて」(この豆腐は 腐敗したので 売ることができません)

いちげーこき

頑固な人

「おめぇさんいちげーこきらね」(あなたは頑固な人ですね)

いちょう

銀杏

銀杏の身、ぎんなんとは呼ばなかった。木は銀杏の木と言う

いちんち

1日中

「いちんち頭いてーかったて」(1日中頭が痛かったです)

いっけ

なかなか

「いっけ こねぇ ねー」(なかなか 来ませんね)

いつける

縛る

「泥棒を つかめぇて 木に いつけたて」(泥棒を 捕らえて木に 縛りました)

いってぇ

なかなか

「いってぇへーらねねー」(なかなか入りませんね)

いってきたれー

帰りました

ただ今の意味

いってくるれー

行ってきます

行ってきますの意味

いってこいて

行ってらっしゃい

「学校え行ってこいて」(学校え行きなさい)

いっぷく

休憩

「疲れたろね一服してくれてー」(疲れたでしょう一休みしてください)

いっぺーこと

いっぱい

「んめーかったかね、いペーこと食たね」(美味かったですか、沢山食べましたね)

いっぽんしめじ

一本シメジ

大型のしめじに似ていて、食べられる茸の典型に見えるが、食用とされる標準和名ウラベニホテイシメジと間違えて食べる中毒例が多い、イッポンシメジ科イッポンシメジ属、群生しないのでこの名がある。食用のウラベニホテイシメジと良く似ているクサウラベニタケも毒キノコで同じように間違える中毒例が多い。甲府市在住の馬場様からの連絡によると、山梨県では食用とされる標準和名和名ウラベニホテイシメジをイッポンシメジという方言で呼んでいるそうです。

いてぇ

痛い

痛いの訛ったもの

いとしげ

美人

「あんげ、いとしげなのにまら嫁に行かねってね」(あんなに、美人なのにまだ嫁に行っていないようだね)

いとよ

糸魚

糸魚の鈍ったもの、背鰭に3本の棘を持つトゲウオ科の硬骨魚、かつてはさいかち川に多く生息していた

いなしたかねー

ごめん下さい

いらっしゃいますか?の意味だが、他人の家を訪問する時にごめん下さいと同じように用いる  *保明生まれの酒井様

いねご

リンパ腺

「風邪ひいて いねごが いてーなったて」(風邪をひいて リンパ腺が 痛くなりました)

いぶる

けむる、くすぶる

「いぶるねっか けむってぇて」(煙ますね 煙いです)

いぼとりぐさ

疣草

イボ取り草の意味、ツユクサ科の一年草、茎の汁を付けるとイボが取れると言われている。寄生植物の根無し草もイボが取れる。

いまかた

たった今

今方

いる

鍋などに水を入れる

「いる」はタミル語の(erru)水をそそぐ意味と同じなのは偶然か?、あまり使われなくなった、「その鍋に水をいれぃや」(その鍋に水を入れなさい)

うしのしっぺ

牛の尻屁?

茅の根株に寄生する植物、棒状の部分に一面に黒茶色の胞子状のものが付く

うすかわ

きょうぎ

「そのおこわ薄皮で包んでくんなせー」(その赤飯をきょうぎで包んでください)

うすらさーめー

すこし(なんとなく)寒い

「今日はうすらさーめぇの」(今日は少し寒いですね)

うそこき

うそつき

「おめぇさん、うそこきらね、そんげうそこくなて」(あなたは、嘘つきてすね、そんなに嘘をつかないで下さい)

うち

「はよ うちけーれて」(早く 家に帰りなさい)

うまひき

馬方

馬引きの意味

うらぼん

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裏盆とも言われている、干蘭盆を誤認したものとも言われているが、なぜ本来の盆が干蘭盆(梵語のullambanaかイラン語系のuravanから来ていると言われている)なのでこの後にまた盆があるのは不思議である。

うるめ

メダカ

うるめいわしの潤目と同じ語源か?昔はどこでも生息していた。しかし、最近はめったに見ることができない

うんだかる、んだかる

もつれる(糸など)

「この糸がうんだかってどうしょもねぇて」(この糸がもつれてどうにもなりません)

ええそ

あいそ

「あのあねさ、ええそがいいね」(あの娘さんは、愛想がいいですね)

えぐ

行く

「えぐいねー」(行きますよ)、「はよ えごって」(早く 行きましょう)

えご

エゴ

エゴ海苔を煮た後、裏ごししてカンテンと同じように固める、黒緑色の寒天状、法事には欠かせない料理で新潟県に局在した料理

えごいも

里芋

里芋のことだが語源は不明

えびがに

アメリカザリガニ

海老のような蟹の意味か?、この近辺では矢代田駅脇の用水が最初の繁殖地(終戦直後)だった

えぶ、えんだ

歩く、歩いた

「こねーだ生まれたと思うたら へーえんだんかね」(この間生まれたと思ったら もう歩いたのですか)

えんでくる

歩いてくる

「あぶねぇっけ はよえんでこいて」(危ないから 早く歩いてきなさい)

おいる

終わる

「仕事 おいたら 帰っていいて」(仕事が 終わったら 帰ってもいいですよ)

おうとう

さくらんぼ

さくらんぼのことを言う、「さくらんぼ」は山桜の実を指す、全国に普及したソメイヨシノは一代交配で実がつかず、桜の実を知らない人が多くなった

おえる

生える

「ほら、見れて朝顔の芽がおえたっけ」(ほら、見なさい朝顔の芽が生えました)

おおごと

大変な事

「どーしょば おおごと したて」(どーしましょう 大変な事を してしまいました)

おおじじ、まごじじ

曾祖父

大爺々、孫爺々

おーせ

遅い

遅いの訛り

おおぜみ

アブラゼミ

形が大きいところから来る

おおはば、まごばは

曾祖母

大婆々、孫婆々

おおばらこくてー

散らかっている

色々な物がバラバラに散乱している様

おがら

麻の茎

麻の皮を剥いだ茎の部分、あさがらとも呼んだ、さとうきびの茎のからはキビガラと呼びそれぞれお盆飾りの材料や学校の工作に用いた

おかんねぇ

置くことができない

「そんげ たーけぇもん おかんねぇて」(そんなに 高価なものを 置く事はできません)

おき

真っ赤な炭

赤くなった炭

おきいれ

炭壷

赤くなった炭を入れて消し炭を作る

おく

晩生

「今頃 背 たーけぇなって おめぇさん おくらねー」(今頃 背が高くなって 貴方は晩生 ですね)。おくは遅く成長する様。早生の反意語だが動植物の成長だけでなく、人にも用いる。

おこわ

赤飯

もち米で硬くなるので、こわ(強)飯の意味か?

おこわばな

ショウジョウバカマ?

百合科多年草、雪解けの頃の山にあたり一面に咲く、ストロー状の茎の先に細い「おこわ色」(赤飯色)の細いたくさんの花弁をつける、背丈約15cm

おさはん

朝食

朝飯

おし

聾唖者

差別用語

おじ

次男

叔父や伯父の意味はない、次男の意味、「お」にアクセントがつく

おじごんぼう

末の次男

次男を軽蔑した言葉

おしもこしも

どうにもならない雑踏の様

「祭りで道が混んでおしもこしもならねぇて」(祭りで道路が混雑してどうにもなりません)

おしょうれさま

精霊

精霊が訛り、これに敬意の意味でおが付いた、盆には精霊棚をって迎える

おせーおに

鬼ごっこ

低学年の典型的な遊び、捕まえる鬼の意味

おせーる

捕まえる

押さえるの訛ったもの、「山兎おせーた」(山兎を捕まえた)のように用いる

おせーる

教える

「学校へ行く道おせーてくれてー」(学校え行く道を教えてください)

おっかかる

よりかかる

「そんげ おっかかると 倒れるて」(そんなに よりかかると 倒れますよ ) 田上の細井廣行 様より

おっかし

おかしい

おかしいの鈍ったもの、「おっかし顔してるねー」(おかしい顔をしていますね)

おっかながり

弱虫

「男らがんね おっかながり らね」(男なのに 弱虫ですね)

おっかねえ

怖い

「あそこのじじおっかねーってや」(あそこのおじいさんは怖いそうだ)

おっきぃ

大きい

「おっきぃ魚 釣ったねっか」(大きい 魚 釣りましたね)

おっこしやま

追い越し山

追い越し山、昔、戦の時に追い越して勝利したからと母から聞いた、今の湯田上カントリーの南西側の山

おっこる

叱る

怒るの訛ったもの、「そんげおっこんなて」(そんなに叱らないで下さい)

おった

落ちた

「自動車がままに落ったって」(自動車が崖に落ちたそうだ)

おっぽしる

折る

「この花おっぽしると怒られるて」(この花を折ると怒られますよ)

おつゆ

汁(味噌汁、醤油汁)

あらゆる汁をおつゆと言った、お椀はおつゆ茶碗とも言う、「おつよ」とも言った

おとこおんなご

ふたなり、両性

「あのあんじょさま おとこおんなご らってね」(あの尼さんは ふたなり なんだそうだ)

おば

「おめぇさんのおば生意気られや」(貴方の妹は生意気です)

おはぎ

ついていないぼたもち

もち米を炊いたものを握り、小豆あんをまぶした食べ物、祝日に食べる、西蒲原では「半殺し」と呼ぶところがある。

おはち

おひつ

お櫃、ご飯を入れる木製の入れ物

おばんなりました

今晩は

夕方の挨拶に用いる、お晩になりましたの意味

おびやあけ

出産した後の床上げの日

「おびや明け」(産家明け、床上げ、出産してから21日前後。生まれた子供が男か女で日数が変わっていた記憶がある)、「おびや参りなどがある」(出産後のお宮参り)、三重県志摩地方にも同じ方言があるので、かつて田上が桑名藩領であった名残か?

おべーる

覚える

覚えるの訛ったもの

おめぇ、おめぇさん

あなた

んな、おめぇ、おめえさんも同じ意味だが順番に丁寧になる

おめーとこ

あなたの家

「おめーとこ自動車こうたかね」(貴方の家は車買いましたか)

おもしぇ

おもしろい

「あの人いつもおもしぇこと言うね」(あの人ははいつも面白いことを言いますね)

おもてぇ

重い

「このせーふ おもてーね きっと いっぺーへぇってるね」(この財布 重いですね きっと 沢山入っているでしょう)

おやかす

はやす

「どうしたんかね なーげ 髭 おやかして」(長い 髭を 生やして どうしたのですか) 田上の細井行廣様より

おれ、おら

私(女性も使う)

「おれおめぇさんの嫁になりてぇて」(私はあなたのお嫁になりたいです)注;若い女性も自分を「おれ」と言う

おろー

洗う

洗うの訛り

おんなご

女性

「あの高校おんなごがいっぺーいるってね」(あの高校は女性がたくさんいるそうですね)

おんまける

ぶちまける

「そんげ いっぺー おんまける と ねぇなるてー」(そんなに たくさん ぶちまけると なくなりますよ) 田上の細井行廣様より


更新日2007/9/14

作成 長谷川 彰

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